
【業務内容】
自動車用内装部品、車体外装部品の製造
【利用用途】
購買申請、発注管理、支払管理
広州白木汽車零部件有限公司は、アイシングループであるアイシンシロキ株式会社の中国現地法人として、ウィンドレギュレータ(窓昇降装置)やドアサッシ(窓枠)の製造・販売を行なっている。
2003年10月に広東省広州市に設立、成長著しい中国において生産・供給体制を積極的に強化し続け、グローバルサプライヤーとして重要な役割を担っている。

以前は紙やExcelで業務を行なっていた。特に購買部門ではすべて紙管理で業務を行なっており、業務スピードや紛失リスクに課題を感じていた。アナログな管理方法から脱却し、業務効率を上げて生産性を高めるために、2017年にkintoneを導入した。
広州白木汽車零部件有限公司
業務本部 本部長
斉 健 氏
日本で大学院卒業後、当時のシロキ工業に入社。広州に工場建設のタイミングで中国に戻り、業務部、製造部の要職に就き、昨年まで工場長を歴任。25年より現職。これまでの幅広い経験で培った知見により工場の業務改善を牽引している。
同社では、原材料以外の購買〜財務支払管理の業務でキントーンを活用している。
キントーン導入前、購買業務では紙の申請書にサインをして回覧していた。同社では、申請から承認まで10を超えるステップがあるため、承認が完了するまで2週間近く時間がかかることもあった。その間、書類を紛失してしまうこともあった。また、以前は「何をどこで購入したか」というデータがまとまっていなかったため、キントーンで購買情報を管理することで、過去の購買情報のデータベース化もできるようになった。
「社外でも承認作業ができるので、スピードが格段にアップしました。また、申請書類の紛失リスクもなくなりました。購買部門としては効率がとても上がり、依頼部門としては欲しいものがすぐに手に入るようになりました。
また監査対応もスムーズに対応できるようになり、本社が要求する水準の管理レベルを満たせるようになりました。」(斉氏)
◾️購買申請書アプリ
自社の決裁規程に合わせて承認プロセスを設定。現在のステータスをすぐに確認することができ、承認履歴もプロセスごとに記録されるため、証跡がきっちり残せるようになった。
発注書作成などの日々発生する帳票作成についても、ボタン一つで書類が作成できるよう連携サービスを活用して効率化を計っている。以前はコピー&ペーストを駆使して一件一件作成が必要だった書類も、現在はキントーンに登録された情報を基にボタン一つで手入力せずに作成できるようになった。
「購買担当は処理スピードが格段に早くなりました。以前は1人1日5件ほどを対応するのが精一杯だったところ、現在は20件近く処理できるようになりました。工場設備が大きくなるにつれて、モノの購買数は増えるので、導入に踏み切って良かったと感じています。」(斉氏)
◾️発注管理&前払申請アプリ
購買申請が承認されると、次は購買部門が発注プロセスを進める。
申請書番号をキーにしてルックアップ機能で情報を転記、重複入力を避けることで入力ミスが軽減された。
サプライヤーへの発注書も“Output”ボタンをクリックすることで、PDFが自動生成される仕組みになっている。
◾️購買取引証明書&支払アプリ
サプライヤーごとに期間を絞って未請求情報を抽出し、ボタン一つで仕入照合表が作成可能。
サプライヤーへ確認依頼を行い、相違なければ請求フローを進める。
連携サービスを活用してさらに活用を拡大している。支払いに関するアプリには発票を読み取るOCR連携(※)を搭載。発票を添付して「解析ボタン」を押すと、発票番号を読み取ってアプリに自動入力することができる。この機能によって、入力間違いや発票の重複登録がなくなり、経理部門の確認工数が大幅に削減できた。
※OCR連携:添付フィールドに該当の発票を添付することで、発票番号や金額を自動でキントーンに登録します。申請者の入力の手間やミスをなくすだけでなく、発票の重複登録も防ぐことが可能になります。
◾️出張/招待申請書アプリ
◾️支払申請書&前払アプリ
キントーンを導入して8年が経つが、現状に満足することなく、積極的に業務改善に取り組んでいる。 現在は、キントーンの購買品マスタデータと備品システムのデータ連携に着手中、さらなる効率化にチャレンジしていく。