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尼得科東測動力系統(上海)有限公司 様

営業情報収集プロセスの一括化により、報告作成時間が大幅削減し日足管理も可能に。プロセスの可視化で営業生産性も向上。

【業務内容】

精密機器の開発・加工

【利用用途】

收支管理、案件管理、顧客管理、契約管理、その他

事業紹介

ニデックパワートレインシステムズは80年以上の歴史を持ち、精密機器の開発・加工で世界トップレベルの技術を有する会社である。ニデックグループの一員として中国に開発、生産、販売拠点があり製造業、特に自動車関連企業に多くの製品を販売している。今回は、社内営業情報の取得効率の改善のためにkintoneを導入された尼得科東測動力系統(上海)有限公司の計測営業部の部長の竹下氏と営業企画部の朱氏にkintoneの導入決定から全社への拡大の過程、導入効果、今後の展望についてお話をうかがった。

導入前の課題

営業情報収集に膨大な時間、提出された数字にもミスがあり、生産性の低いコミュニケーションに各部署がストレスを感じていた。

営業企画グループでは、各種の定例報告の作成に加え、日本・中国両方から依頼を受け、商談情報や訪問計画情報をタイムリーに提供する必要があった。ただ営業情報を一括して管理するツールがなく、電話やメールで営業マンとエクセルの資料を更新していたため 情報更新をする手間が多く、せっかく更新した情報にもミスがあり修正作業が発生していた。月末の開票業務に必要な帳票収集の作業が終わらず、先に保税区に向かった財務担当者にギリギリで写真で資料を送ることもあった。

「深夜まで残業することが習慣化しており、なんとか自分の業務が楽にならいないものかと常に思っていました」(竹下氏)

「月末は夜12時まで残業することもあり疲労がたまるので、月初の休みである国慶節の旅行もあきらめていました」(朱氏)

営業員も資料提出の催促や、提出した資料が差し戻され再作成をするなど営業企画グループだけでなく営業業務の生産性まで影響を受けていた。

「外出が多い営業員にとっても、出先で忙しい時に報告の催促やミスの指摘をされるのは“忙しい時に、細かいとこまでうるさいな!”と思っていたはずです」(竹下氏)

尼得科東測動力系統(上海)有限公司
計測営業部 部長
竹下氏

導入の決め手

カスタマイズの柔軟性とコストの安さ、そして付き添ってくれるパートナーとしての信頼性が導入の決め手。

新しいシステムの導入前には、コストと効果のバランスを見定める必要がある。kintoneはカスタマイズ性に特化していると聞いていた竹下氏も最初は他社製品と比べ何が出来て、何が出来ないのか分からなかったという。グループ企業で契約していた別のシステムを推薦され比較検討をしたが、もう一社の世界的に有名なシステムはカスタマイズ費用が高いわりに、サービスが行き届いておらず、不安が解消されなかった。

それに対してサイボウズの開発担当者は何度も入念に打合せ、テスト環境の更新をおこなったため当初、抱えていた問題を改善可能なシステムだと自信が持てた。

システムは買って終わりではありません。今後もカスタマイズをしていく際のパートナーとしてサイボウズさんがふさわしいと思えたのが導入のポイントです。」(竹下氏

導入の効果

4時間の作業が50分で完成、日足管理も可能に。プロセスの可視化により営業効率も向上。

kintoneの導入により営業企画グループとして大幅な作業時間の削減が実現した。一度入力した項目をアプリ間で同期を行う事で、「数字が1桁ずれていた」「顧客名が一致しない」などの記入ミスが防げるようになり、開票業務に必要な帳票類の収集作業が一括して行えるようになったからである。

4時間かかっていた作業が50分で終わるようになりました!」(竹下氏

kintone導入によって営業部にも、「報告作成の効率化」「営業自体の生産性改善」など、よい影響がでている。kintone導入前までは週次でエクセルを使っての報告書作成であったため、週の終わりにPCでエクセルを開いて報告書を作成することが多かった。導入後は面談が終わるごとに、空いている時間で携帯のアプリ上から情報更新をできるようになった。また営業員の記入項目自体は増やさないまま、必須項目や報告プロセスを明確に設定し、基準を満たさないと提出自体をできない仕様にしたことにより、営業員が面談時に意識して必要情報の確認を行う習慣がつき営業面談効率までも向上してきた。

現在では中国営業だけでなく、日本の開発部署までkintoneを使用し効果をあげているが、その道のりは順調ではなかった。自社製品自体がカスタマイズの多い精密計測機であり使用範囲の拡大には多くのロジック作成や変更が伴う。日本側が使い始めた時には改善依頼やバグ報告のメールが大量に届き処理が追い付かなくなった。kintone内に改善箱を設置しバグに関しての報告はサイボウズの開発担当者が直接、閲覧および対応をできるようにして乗り切ったという。

「サイボウズ開発担当の陶さんのサポートがあったことが効果が出るまで頑張れた大きな要因です。毎日のように連絡を取り、テスト環境で試しながら創造力を働かせた最適なロジック変更や追加を行っていきました。 陶さんは難しい要望にもキチンと応えてくれて、日本本社とのTV会議にも参加頂いたり献身的にご協力頂き、とても助かりました。」(竹下氏)

将来の展望

中国人、日本人それぞれの長所を発揮させるためにkintoneというインフラを更に広い範囲で活用していく。

これまでのkintone導入により営業企画グループでは情報収集に関する不必要なコミュニケーションが削減され、よりクリエイティブな仕事に時間を使えるようになった。営業企画部のメンバーは、工場とのメールやり取り、資料の整理などアシスタント業務に忙殺されていたのが、残業が減っただけでなく勉強する時間が確保でき、後工程まで考えたプロセスやシステムを設計できるようにまで成長したという。今後は更に使用部署や使用業務範囲を拡大させていく予定だ。

「自分の工夫次第で、こんなに生産性が上がるんだなと日々感じています。システムは導入して終わりではなく、業務の変化に応じて臨機応変にカスタマイズを加えていくことが大事。kintoneは、創造力次第で廉価に統制管理化が実現可能です。」(竹下さん)

また、日本人と中国人が一緒に働く環境だからこそkintoneによる情報一括管理の重要性があるという。日本人駐在員は数年で帰任や部署異動があることも多く、組織内では 「以前、○○さん(帰任した日本人)の時のやり方は、今と違い××でした。」 というような会話をされることが多かった。今はkintoneで過去の事実やプロセスをコストをかけずに把握できるので、無駄なことへの時間や気遣いが減った。

「市場、生活環境の変化に対応可能な強い会社になる必要があります。いつでも柔軟に業務環境が変えられる様にサイボウズのサービスを活用し、新型コロナ禍のピンチをチャンスに変えていきたいと考えています。」(竹下さん)

「中国人メンバーのスピードの速さ、柔軟性は必要不可欠ですが、時にプロセスをすっ飛ばすこともあります。日本人の中には固定概念の強く決まったプロセスに執着してしまう方もいます。kintoneによって、プロセス自体を可視化してコミュニケーションのルールを整えることによって、お互いの強みを発揮することができると考えています。中国人、日本人それぞれの長所を発揮させるのにkintoneは無くてはならないインフラですね。また日本人駐在員は数年で戻ってしまうことも多いので、成果やそのプロセスを個人だけに帰属せず、組織として再現性を持たせるためにもサイボウズのサービスは必要不可欠だと思っています。」(竹下さん)

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