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大金清研先進科技(惠州)有限公司 様

全社をあげたデジタル人材育成への挑戦
平均業務効率55%向上、自らの業務を現場が主体的に改善していく組織へ

【業務内容】

化学品の製造・販売

【利用用途】

情報システム部・管理部・SCN部・製造部での申請業務、契約管理、顧客管理など

事業紹介

大金清研先进科技(恵州)有限公司(以下DTAT)は、ダイキン工業グループの一員として、中国広東省恵州市にてパーフロゴム高性能シール材の生産・販売を行っています。パーフロゴム高性能シール材は、耐薬品性、耐熱性、耐酸性、耐溶剤性など多くの優れた性能を有し、主に半導体装置向けに使用されています。

DTATは中米貿易摩擦を背景に、安定供給と短納期を実現するため2022年7月に設立。2023年10月より正式販売を開始し、フッ素化学の技術を活かした製品で社会に貢献しています。




今回は、kintone導入の背景や活用効果について、管理部 IT課 IT企画主任の林氏にお話を伺いました。

大金清研先進科技(惠州)有限公司
管理部 IT課 IT企画主任
林 延徳 氏
日本の大学院で情報学を学んだ後、日本で就職し、約8年間ブリッジSEとして活躍。2023年に中国へ帰国し、2024年4月より現職。kintoneアプリ開発プロジェクトの立ち上げを提案し、自らリーダーとしてデジタル人材育成プロジェクトを牽引した。

導入の経緯と決め手

当時、DTATでは事業を立ち上げるにあたり、社内のセキュリティ強化やコミュニケーションツールの導入が急務となっていました。そこで複数のシステムを候補に挙げ、選定を進めました。

システム選定の主な要件:

・セキュリティ要件をクリアしていること
・クラウド製品であること
・中国語・日本語のサポートが可能であること
・外部システムとの連携が可能であること

kintoneはこれらの条件をすべて満たしており、社内外の情報共有や業務効率化が実現できると判断し、2022年に導入を決定しました。

導入の効果

IT部門への対応依頼やベンダーとの情報共有をkintoneに集約

導入後、まずIT部門への対応依頼をkintoneで一括管理する仕組みを構築した。社内からのシステムの変更要望や備品の貸出管理、棚卸管理など多岐にわたる業務で活用している。進捗状況を可視化できるようになったことで、業務の透明性が向上した。

また、ERPシステムの管理を委託している外部ITベンダーとの情報共有もkintone上で実施。仕様変更の依頼など、従来はメールで行っていた業務をkintoneに集約することで、双方の利便性が大きく向上した。

全社をあげたデジタル人材育成への挑戦

kintone導入から2年が経過した頃、”kintone Day Shenzhen 2024”に参加した林氏は「ノーコードツールであれば、ITの専門知識がない社員でも運用できるのではないか。現場社員がkintoneを活用することで、さらなる業務改善が進むのでは?」と考えるようになった。

早速上司へ提案をしたところ、ぜひやってみようと賛同を得て、全社プロジェクトを立ち上げることになった。管理部、営業部、製造部、SCMより若手メンバーを中心に8人アサインし、林氏をリーダーとしてプロジェクトが始動。プロジェクトの期間は8ヶ月で、アサインされたメンバーは自部署の業務には詳しいものの、IT経験がないという共通点があった。

プロジェクトは以下の流れで進めた。

プロジェクト開始から4ヶ月が経過した頃、リーダーが各案件対応から外れ、メンバーの自走化を進めたタイミングで進捗の遅れが発生した。主な原因は「自部門以外の業務への理解不足や部門間調整の負荷」と「各部門から提出される改善要望の曖昧さ」でした。

自部門の業務に捉われずにデジタル化を進めていく方針で動き始めたが、業務への理解不足や部門を超えた調整の負荷が想定以上にメンバーの負担となった。これに対しては、自部門の案件に集中する進め方へと方針を転換し、対応スピードの改善に努めた。また、要望の曖昧さについては、各メンバーのヒアリングスキルの向上に努め、依頼内容の明確化で追加確認を減らすことで改善した。具体的には、依頼者から提出されたExcel申請書の各項目の有無判定、項目の選択方式、他DBとの連動可否、承認フローの設定など、全体最適を考えた上で要件定義を行えるようメンバーのスキル開発を実践した。

開発進度を管理するアプリの項目。
手順に沿ってどういうことが必要なのかを丁寧にレクチャーし、進捗を管理しながらアプリ構築を進めていった。

各部門からの改善要望を集約するアプリ。全ての依頼をこのアプリで一括管理し、進捗を可視化した。

Before
After

プロジェクト開始当初は、各部門から提出されたExcelフォーマットをそのままアプリ化してしまい、業務効率化にはほど遠い状況だった。しかし、プロジェクトの終盤には、各メンバーが自立してヒアリングを行い、曖昧だった要件を明確に定義できるまでに成長した。
林氏は「依頼者自身も実は要件を十分に把握していないことがあるので、そこを逃さず丁寧にヒアリングすることで、改善のチャンスが生まれるのです。」と語った。

8ヶ月間で18個のアプリを開発、平均業務効率55%向上

8ヶ月間で18個のアプリを開発し、運用を開始しました。



営業部で構築した「新規顧客登録管理台帳」のアプリ運用では、申請から承認までの時間と作業効率が大幅に改善された。
「以前は営業担当がExcelの申請書を記入し、メールで営業アシスタントに送付。アシスタントが紙に印刷し、決裁者へサインをもらうフローでした。上長が出張で不在の場合はフローが止まり、申請から承認まで2週間ほどかかることもありましたが、導入後は1〜2日で完了できるようになりました。」(林氏)

Before
After

プロジェクトの成果は「ペーパーレス化の貢献」「業務効率改善」「業務委託費用節約」の三つの観点で評価され、全ての観点で際立った成果となった。この成果を認められ、社内表彰制度で「DX化変革貢献賞」を受賞しました。


※事業部門における使用状況および外部委託開発費用の見積に基づきます。


将来の展望

「今後は、各部門でのさらなるkintone活用拡大を進めていきたい。そのためには、今回のプロジェクトメンバーが各部門でリーダーとなり、DX人材の育成を進めていく必要があると考えています。

また、基幹システムとkintoneのデータ連携にも取り組み、会社のデータをより有効に活用できる仕組みづくりを進めていきたいと考えています。」と林氏は笑顔で力強く語った。

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