※2015年8月20日取材時の情報を元に掲載しております

事業概要

カメラやレーザープリンタなどの事務機を中心に販売を行う佳能(中国)有限公司[以下、キヤノン(中国)]。日本でもカメラや事務機でCanonを知らない人はいないほどの有名なメーカーだが、中国でも同様にシェアと知名度を拡大している。特にカメラ部門は同社の成長を担っており、現在は小都市の開拓や、シニア、子供、女性、トラベラーなど既存の顧客層からさらにニーズを広げる取り組みを行っているという。
また同時にSOHO向けの事務機事業は中国国内の店舗市場で約25%のシェアを獲得するなど、日本発のグローバル企業として著しい成長を遂げてきた。近年ではCMA(チャイナメジャーアカウント)と呼ばれる中国大手企業を専門とした販売チームを発足し、更に新たな市場の開拓にも乗り出した。

そんな同社では、2014年からkintoneを導入し、営業管理や店舗管理のツールとして活用を進めている。今回はkintoneの利用方法やその効果について高級副総裁 渡辺 秀一 氏、高級総経理 江原 大成 氏、政府及国内大客戸銷售推進部 蔡 平氏、商務影像方案 LBP 及CRG市場部 吕 岩氏にお話を伺った。

導入前の課題

中国市場の急速な拡大とは裏腹に、電話やメールによる非効率な業務が続いていた

導入の決め手

自社業務と親和性の高いkintoneを営業管理ツールとして採用

kintone のトップ画面にはグラフを表示し、活動状況を見える化している。

導入効果

中国大手企業の収益倍増にkintoneが貢献。手作業で行っていた集計作業も自動化し、業務全体のコスト削減に

kintone導入後、CMA部門と店面販売の部門で抱えていた問題点は次のように解決した。

まず、CMA部門で主にメールでやり取りしていた価格申請は、kintoneアプリに変更したことで案件ごとにまとめて管理をすることができるようになり、過去の履歴も難なく探し出せるようになったという。また、kintoneの基本機能の「プロセス管理」を利用することで、申請から承認までのプロセスを全て一元管理できるようになった。このように販売実績の詳細をkintoneに登録しておくことで、担当者、販売機種、販売価格をひとまとめの商談事例としてすぐに見返すことができる。似たような案件が発生した時に先例を確認しながら商談を進められるのは営業メンバーとしてもメリットが大きい。

各顧客の商談履歴が把握できる顧客情報

特価申請システム

店舗情報が一目で把握できる店面管理システム

13億人という世界最大の市場で、まだまだ進化を続けているキヤノン(中国)。世界を代表する日系企業のひとつである同社の活躍を、今後もkintoneが支えていくだろう。